2019年度 理事長所信

 

縁を創り、縁を広げる~その先にある未来に向けて~

 

■はじめに

2019年平成が終わり、日本は一つの区切りを迎えます。1954年に創立した瀬戸青年会議所も65年目という一つの節目を迎えますが、瀬戸青年会議所は、「修練」「奉仕」「友情」の三信条のもと、瀬戸の地における「明るい豊かな社会」の実現に向けて、いつの時代も活動の本質は変えることなく活動を続けてまいりました。私は、そのような瀬戸青年会議所の活動を未来につなげるためには、「ひと」や「まち」との縁を創り、強くすることがその先にある未来につながると考えます。

また、瀬戸青年会議所が64年もの間、活動を続け次代へ襷をつなげることができるのも、地域の皆様や、先輩諸兄のご理解、ご協力があってのことです。節目の年を迎える2019年度は、これまで活動を支えていただいた方々に感謝の意を表すると共に、過去を振り返り、そこから学びを得ることで、瀬戸青年会議所の活動を未来に向けてつなげていきましょう。

そして、JCしかない時代からJCもある時代と言われる現在、NPO法人や各種団体等、地域のために活動や事業を行っている団体は数多く存在しています。では、なぜ青年会議所はこれまでも地域のために活動を行ってきたのか、また、これからも行わなければならないのでしょうか。そんなことも考えながら活動を行っていきましょう。

 

■「ひと」との縁

IT化が進展しスマートフォン等のツールが普及している現在は、社会における「ひと」と「ひと」との対話が減少傾向にあると感じます。そして、遠くない未来においては、人工知能が一般社会に普通に活用される時代がやってくると言われています。ですが、仮に人工知能が普通に活用される時代になったとしても、「ひと」と「ひと」とが関わることがなくなることは考えられず、逆に重要になってくると考えます。

そして、そんな時代においても、「まち」を動かすためには、「ひと」を動かさなければならず、その「ひと」を動かす我々瀬戸青年会議所メンバーが成長しなければ、「ひと」を動かすことはできません。実際に「ひと」を動かすためには、自らの想いや考えを伝える能力を向上させなければならないと考えます。

また、瀬戸青年会議所という組織が一致団結し、「明るい豊かな社会」の実現に向けて「まち」を動かすためには、メンバー間の想いが一致しなければならないとも考えます。

やがてやってくる次の時代に向けて、「ひと」との縁を強くし、メンバーの縁を強くしていきましょう。

 

■「まち」との縁

将来の瀬戸の「まち」を担うのは、当然のことながら、現在瀬戸に住み暮らす青少年・青年世代に他なりません。

2016年2月に瀬戸市が策定した「瀬戸市まち・ひと・しごと創生総合戦略」及び、「瀬戸市人口ヴィジョン」には、瀬戸市の人口増減の特徴として、婚姻期(男女とも20代後半)における転出と、住宅第1次取得期(男女とも30代)における転入で、大きな転入・転出の変動が見られるという特徴が判明しています。

では、転入する理由は何でしょうか。自然が豊かだからでしょうか。歴史と伝統があふれるまちだからでしょうか。もしかすると、生活するのに便利だからでしょうか。単に生活に便利なだけであれば、瀬戸市外へ移転するだけで、瀬戸市へ転入することはないかもしれません。

もし、瀬戸市外へ移転することが避けられないのであれば、瀬戸市への転入を増やし、戻ってきてもらうためには、どうすれば良いのでしょうか。それは、瀬戸市が誇れるものに気付くきっかけをつくる必要があると考えます。瀬戸市民からすれば当たり前すぎて、自分では気が付いていないかもしれないが、外部から見ると、実は立派に誇れるものであったというモノ・コトがきっとあるはずです。瀬戸の未来につなげるために、市民と「まち」との縁を深めていきましょう。

また、2019年は、統一地方選挙の年に当たります。「まち」の未来を決めるのは主権者である我々です。ただ、瀬戸市の未来を決める前回の瀬戸市長選挙・市議会選挙の投票率は、55.01%でした。ということは、有権者の約半分で瀬戸市の未来を決めていることになります。瀬戸市の未来を決める大切な機会ですが、果たしてそれで良いのでしょうか。もしかしたら、自分の1票では変わらない、と思っている市民もいるかもしれません。

『真に明るい豊かなまちとは、まちの人々が受動的ではなく能動的に地域のことを考え行動できる市民として地域を動かしているまちであると我々は考えます。誰かが動くのを待つのではなく、自らが「行動する市民」へと意識変革をおこし、自立した地域づくり・まちづくりを目指した活動を展開してまいります。』

これは、瀬戸青年会議所が2014年に作成した「未来へのヴィジョン」のうち『市民参画型社会実現ヴィジョン』です。

身近な「まち」の未来を考えることで、自ら行動する市民へと意識変革するきっかけになるはずです。自立した地域づくりのため、活動していきましょう。

 

■これから出会う新たな仲間との「縁」

瀬戸青年会議所のメンバー数が近年、減少傾向にある中、メンバーの質も大事ですが、瀬戸青年会議所が地域に向けて発信力を高めるためには人数も大切です。私は、仲間が多い方ができることが多くなり、組織の未来が明るくなる。そして仲間からも学びを得る機会が多くなることで、自分の未来も明るくなると考えます。

さて、私は「ひと」との縁を求めて瀬戸青年会議所に入会しましたが、今はそれだけではありません。入会の動機や入会後の青年会議所活動を行う目的は、メンバーそれぞれだと思いますが、入会の動機と入会後の目的が変わる団体は他にはないのではないでしょうか。

拡大活動をするに当たり、自分が入会してどこが変わったのか、候補者が入会してどう変わる可能性があるのか、自分たちの活動に自信を持ち、想いを伝えることができているでしょうか。また、青年会議所と他の団体との違いを明確に説明できているでしょうか。会員拡大は成果が出にくく、大変な時もあるかもしれませんが、あきらめることなく瀬戸青年会議所の未来のためにも活動を続けていきましょう。

 

■終わりに

私は、瀬戸で生まれ育ったわけではありませんが、縁があって瀬戸の地で仕事を始め、瀬戸青年会議所を紹介され入会しました。その後、出会ったメンバーや先輩諸兄と縁をつなげ、現在に至ります。何かの縁があって瀬戸青年会議所に入会したことはメンバー全員が共通していると思います。であるならば、年齢も職業も異なるメンバーの縁を大切に青年会議所活動に邁進していきましょう。

そして、短期的に見れば、「まち」のために行っていることが、自分のためになるとはすぐには感じないかもしれません。しかし、「明るい豊かな社会」に少しでも近づくことで、将来、何かの形で実感できる時がやってくると私は確信しています。それは、自分の成長かもしれません。友人ができることかもしれません。または、活気あふれる「まち」になることかもしれません。そんな「明るい豊かな社会」の実現のためにも、縁を創り、縁を広げ、その先にある未来に向けて活動していきましょう。